田舎の母に捧げるバラッドK

フシギな都会にいる僕が、田舎の母に送るコトバ

巷ではポケモンGOが流行り、僕はカミナリおやじの声を聞く

モンスターボールを投げたら窓に当たり割れる

やあ、母さん元気かい。

 

本格的な夏になってきたね。
毎日エアコンをガンガンにつけている。
テレビの天気予報をみると、田舎も暑そうだね。
母さんはエアコンが嫌いだから、扇風機を使っているのだろうな。
熱中症にならないか心配だよ。

 

そうそう、巷では「ポケモンGO」というもの流行っている。
スマホのゲームなのだけど、スマホは知らないかな~。
いや、ほとんど国営放送しか見てない母さんなら、「趣味のなんとか」ってスマホの使い方番組で見たことあるかもしれないか。

 

とにかくゲームだよ、ゲーム。
町を歩いていると、スマホに突然モンスターがあらわれて、それをボールで捕まえるというゲーム。で、捕まえたら「ゲットだぜ!」と叫ぶんだよ。
えっ、なんでそんなことを叫ぶのかって?
まあ説明は難しいな。とにかくそういう習わしなんだよ。

 

母さんは、そんなモンスターなんか捕まえて何が楽しいのかと思うのだろうな。
まあ母さんでいうと、「キノコ採り」みたいなものかな。
母さんだって、大量にキノコが生えているところをみつけたり、でかいキノコをみつけたら嬉しいでしょ。それと同じようなものさ。
母さんもいうだろ。キノコを採ったら「ゲットだぜ!」と(笑)

 

まあ、なので町を歩いていると、ポケモンGOをやっているだろうな~という人に、たまに出会う。
歩きスマホをしながら、フラフラとふらついている人がいたらゲームをやっている人だ。(まあ前からそういう人はいたけどね)
なので危ない。ぶつかりそうになったこともある。
画面にくぎつけで、夢中になっている。

 

ニュースでも問題になっているよね。
スマホしながら自転車運転したり、車運転したり、入ってはいけない場所や他人の敷地内に入っていったりと。迷惑な話だよね。
前が見えてないし、何をしているのかよくわかっていないんだろうな。

 

まあでも僕も昔、小さいころは他人の敷地内によく入っていたな。
1人フラフラと近所を探検してたし。
あてもなくグルグルと近所をさまよい歩いていたな。
そして家と家の間の隙間に入っていったり、人の家の庭に入っていったり。
何してたんだろ?

 

また、友達と遊んでいる時もそういうことがよくあったな。
かくれんぼして、人の家の庭に隠れたり、人の家の小屋に隠れたり。
またボール遊びをして、人の家にはいったボールをバレないように、こっそり侵入し取りに行ったりと。
けっこう侵入してる。

 

あと近所の神社とかも無断で侵入し、占拠してたな。
敷地内でダンボールをしいて寝転がったりとか。ダンボールハウス作ったりとか。
みんなでそこで自転車レースとかもしたな。
自転車で神社の敷地内を猛烈なスピードでグルグルとレース。
熱く無謀なレースだったので、地面とかだいぶ荒らされただろう。

 

そんなことしてたな。侵入ばっかりか。
でも、それで怒られたという記憶はないな。
まあ、田舎なんてそんなものか。

 

「遊び」という点では、ポケモンGOも同じなんだけどね。
何が違うんだろうね。

 

まあ、あきらかに見てる人に「遊んでいる」とわかっている僕らと、スマホを片手にフラフラさまよっている彼らの違いかな。
僕らは他人から見て、あきらかに何をして遊んでるかわかるしね。
明確でわかりやすいし、誰もが納得できる。

 

でもスマホだと違うか。
スマホを片手にフラフラさまよっている姿って、不気味だし。
他人からみたら、何してるんだか、何考えてるんだかよくわらかないし。
遊んでいるのだけど、遊んでいる感じが、動きや表情が全然伝わってこないし。
時々「ゲットだぜ!」とかつぶやかれてもね。
そりゃあ怖いわ。ホラーだわ。
やっぱり見た目は大事か。遊んでいる時は、遊んでいる感じがバリバリ出てないと。

 

僕は今、遊んでますよー!」と。

 

最近の人はわかりにくいから。
わかりにくいのか、何もわからないのか、どっちかな。

 

いや、人のこといえないのかな。
今の僕を母さんがみたら、「ちゃんと生きてる」って見えるのかな。

 

 

あー、これから打ち合わせで、外に出なければいけない。暑いの嫌だわ。
肌白いからチリチリ焼けるし、汗もダラダラなるし、疲れるし。
ずっと家の中で、エアコンで涼しんでいたいわ。
いーよな、そっちは。特に夜は涼しくなるし。
なんで都会は暑いんだよ。

 

僕が歩いてる姿を見た人はこう思うだろうな。
「うわ、こいつすっごい暑さにやられて、ダルそうだわ」と。
GOしたくないわー…

 

まあ、そんなこといってもしょうがないか。
母さんもこんな暑い時期はフラフラするのは気をつけてね。
それじゃあ、また。